インフルエンザのため全員が揃うことがなかった卒業生ですが、今日は60名全員が出席です。
式が始まり、校歌斉唱です。小学校で歌う最後になりました。
続いて卒業証書の授与です。全員がしっかりと目を見て受け取りました。言葉をかけるとみんなにっこりしてくれました。
証書を受け取った後の決意表明。将来の夢や中学校での目標を話します。
その後に降壇し、今年から新たにお父さんやお母さんに花束を贈呈することに。
こうして60人全員の証書授与を終わりました。式辞や祝辞の後、卒業生と在校生の呼びかけ です。
最初に6年生が6年間の思い出を語ります。
続いて6年生から在校生にバトンタッチします。在校生は今年から全員が出席することにしました。大きな声で歌う1年生。
2年生も元気に呼びかけをしました。
保護者席の後ろに陣取り、自信あふれる呼びかけをした5年生。
ここでサプライズ。6年生は担任の先生には秘密で、担任の先生への感謝のメッセージを練習していました。
メッセージの最後に代表が花束を担任の先生に贈呈しました。担任の先生の目にも涙がありました。
最後の合唱を終え、式は終わりました。6年生がいなくなった式場を見て、改めて6年生の存在がいかに大きかったか、在校生が感じることになりました。
その後、1年生から5年生まで全員で卒業生の見送りです。
最後に、私の式辞を掲載します。
長かった冬もようやく去り、春が一歩一歩近づいています。本日、八郎潟小学校の卒業式を挙行するにあたり、畠山町長様をはじめ、たくさんのご来賓、保護者の皆様にご臨席いただきましたことに、まずもってお礼申し上げます。
六十名の六年生のみなさん、卒業おめでとう。
この2週間、インフルエンザの流行による学級閉鎖などで、式練習がなかなかできなかったことなどをみなさんはものともせず、りっぱに証書を受け取り、これからの決意をしっかりと発表してくれました。その頼もしい姿をみながら、今、みなさんと過ごしたこの一年を思い返しておりました。
晴天の運動会で、みなさんが初めてリーダーとしてがんばった応援合戦。秋の修学旅行では、仙台駅を、元気と不安が半分ずつで町に飛び出していきました。学習発表会での「走れメロス」の発表は、最初のころの練習がうそのように、本番では堂々と演技できるようになりました。そして、スポ少の試合で見せたみなさんの伸び伸びとした姿も、忘れることのできない光景です。
そんな思い出の中で私が一番心に残っているのは、下級生と一緒に遊んだり面倒をみたりする、毎日のみなさんの姿です。
春に一年生が入学してから、みなさんは、夏になっても秋になっても、そして昨日も、毎日、朝や昼にホールで一緒に遊んでくれたり、紙芝居をしてくれましたね。また、1年生から6年生までの縦割り活動では、グループのリーダーになって、教室やグラウンドでみんなを遊ばせたり、秋には体育館できりたんぽをつくってくれました。集団登校でも下級生を毎日、学校に連れてきてくれましたね。
思い通りいかないこともたくさんありました。言うことを聞かない子、じっとしていない子、泣き出す子、いろいろな下級生がいる中、しかし、みなさんは、最後まで優しく、あきらめずに面倒をみてくれました。その優しさが、みなさんがこの学校に残してくれた、一番の大きな宝物だと私は思います。
昨年秋、2年生の1人が転校しました。集団登校で一緒だった6年生のみなさんが、涙を浮かべて別れの会のことを話した朝を、わたしは今でも忘れることができません。
また、冬にはこんな場面もありました。私が教室に入ると、みなさんが口を指で押さえて静かにと合図します。後ろの人が小声で、先生の具合が悪くて椅子で休んでいるので、みんなで静かにしているのだと教えてくれた後、みなさんはにっこり私にほほえんでくれましたね。
今、みなさんの後ろには在校生が座っています。みなさんが残してくれた優しさ、そして本当の強さを、きっと5年生を先頭に、在校生は引き継いでってくれるものと確信しています。
さて、中学校へ旅立つ皆さんが、いつまでも心にとめておいてほしい光景をお話して、挨拶の締めくくりにします。
それは、八郎潟小学校から見える空です。みなさんは、生まれた時からこの空の下に過ごしました。だから、八郎潟の空がこんなにも大きく美しいことを、意識していないのかも知れません。でも、私が初めてこの小学校に来てから1年、いつも、この空のすばらしさを感じていました。グラウンドを走った体育の授業、スポ少の練習に汗を流すみなさんの後ろには、この広い空が広がっていました。理科室で勉強するみなさんの後ろの窓いっぱいにも、やはり広くて大きな空がありました。
卒業したら、1分でもいい、1日に1回は空を見上げてください。悩んだり困難にぶつかったりしたとき、空はきっと、皆さんに勇気を与えてくれるはずです。
最後になりました。保護者の皆様に、お祝いを申し上げます。この後、子どもたちは中学高校と思春期まっただ中に入りますが、こんなにもがんばれる、そして優しい子どもたちです。高い壁や困難にぶつかっても、みなさんの支えがあればきっと突破できると信じております。
それでは、卒業生の皆さんとの別れの時が近づいてきました。これからも、自分の夢や希望に向かって、目標を持ち、挑戦する心を忘れずに歩んでいくことを期待して、わたくしの話を終わります。
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